イギリスOcado社と連携した挑戦が イオンの強さを突き詰める
イオンネクスト株式会社
IT部 部長 2000年入社
駒場 光徳
イオングループだから実現できる次世代のネットスーパーを
イオンネクスト株式会社は、イギリスでネットスーパーを展開するOcado社と提携し、日本で新たなネットスーパー事業を展開するために設立されました。2022年6月に「イオンネクスト準備株式会社」から準備の文字が取れ、いよいよ事業開始に向けて動き始めています。
ネットスーパー事業には各リテール企業が取り組んでいますが、イオンネクストならではの特徴は、注文の受付から正確な時間での配送までEnd to Endでサービス提供をするために、最新のデジタル技術と機能を積極活用していく点があげられます。
お客さまに商品を運ぶのは当社の販売員であり、配送業者ではありません。ただモノを運ぶのではなく、イオンの社員が商品を届けます。お客さまへ細かな説明を行い、フィードバックを受けることによって、より行き届いたサービスや品質向上が実現出来ると考えています。すでに同様のサービスを展開しているイギリスのOcado社による技術的なサポートと、イオングループのノウハウを融合することで、私たちにしかできない、次世代の事業を生み出せるはず。そんな期待と挑戦の中心を担う、勢いのある組織です。
「新しい小売業」を日本に導入し、アジャイルで機能を提供
イオンネクストは、2023年に日本初のCFC(顧客フルフィルメントセンター ※1)を中心とする次世代ネットスーパー開業を目指し、「進化していくプラットフォーム」の整備をミッションとして取り組みを続けております。
また、Ocado社にはロボティクスやAIを駆使した物流センターなどのIT技術だけでなく、都市型エリアで培った独自のサービスノウハウがあります。オンラインビジネスは顧ニーズに対応した機動的な開発力が必要ですが、同社はヒューマンタッチを含むサービス面もアジャイルで改善を行っていることも特徴のひとつ。各国パートナーからのフィードバックに基づいて1カ月に33回以上のアップデートが行われることもあります。
イオンネクストとしても、グローバルを基準に常にシステムを変えていくことができる柔軟性を持つことが重要になります。まさに「進化するプラットフォーム」を一緒に作っていくために、機能改修のスピードに付いていくことができるよう、ソフト面の体制整備を進めています。ハード面では、2021年から千葉市誉田地区に誉田CFCを建設中です。最新のAIとロボティクスを駆使した大型物流倉庫で、24時間稼働で最大50,000品目の商品をピッキングできる主要施設です。
このように、サービス開始に向けてソフトとハードの両面を整えつつ、日本独特の制度や法令に基づくチューニングを進めています。
※1 最新のAIやロボット技術を駆使して、注文受付から在庫管理、物流、アフターフォローなどの一連のプロセスを担う中核プラットフォーム
グループからも注目を集める新技術を駆使した挑戦
イオンネクストの事業の中で実践していくIoTによる食品の品質管理や、生鮮食品の鮮度を維持するコールドサプライチェーンは、グループ各社からも注目を集めています。しかしながら、配送自動化のためには、既存の商品マスタに加えて、大きさや重さといった新たな情報が必要になるなど、新たな課題も顕在化してきました。
また、サービス開始前のため想像の域を出ませんが、ラストマイルの配送車両を持つことで、地域のリアルタイムの様子を把握できるようになれば、イオンは小売業としての強さを突き詰められるのでは、とも考えています。道路状況など店舗周辺の情報を集めることで、グループ各社のマーケティングやサービスにつながる可能性も秘めています。一方で、EC市場は既に飽和状態にあり、後発でサービスを立ち上げる私たちは隙間から入り込み、拡大していくしかありません。そのために失敗を恐れずに挑戦する姿勢を持ち続けることが大切です。
私はイオングループに20年以上在籍していますが、イオンネクストは新卒・中途問わず、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが多く集まった、特色ある組織だと思っています。リモートワークが中心ですが、コミュニケーションの機会を増やし、お互いの案件を知ることができる雰囲気を作っています。調達から配送まで、扱う業務範囲が広いからこそスペシャリスト同士が連携を取ることが重要ですね。
提携先のOcado社や、グローバルなパートナー各社との業務は、日々刺激になりますし、多様な価値観のもと、アイデアを前向きに検討できる雰囲気があります。本格始動した私たちと一緒に「新たなチャレンジをしたい」という方を歓迎します。
※掲載記事の内容は、取材当時のものです。