小学生の頃から薬剤師に興味があり、大学では薬学部に進学しました。薬剤師という仕事は接客という側面も大きいため、もともと接客が苦手だった私は、ファミリーレストランでのアルバイトで接客の仕事を経験。目の前のお客さまが喜んでくれるのが嬉しくて、接客の楽しさを知ることができました。
就職活動では、できるだけ可能性の幅が広い環境で働きたいと考えて会社を選びました。病院か薬局かという選択肢に関しては、病院では基本的に病気になった人としか接することができないため、「病気にならないためにどうするか」という予防医療にも貢献できるという点で薬局を選びました。また、その中でも調剤もOTC（一般用医薬品）もどちらも学べる環境で働きたいと考えて、そこで選択肢に上がったのがウエルシア薬局です。当時はまだイオングループではありませんでしたが、全国にたくさんの店舗があり安定した企業であるということは、結婚や出産後もキャリアを歩み続ける場所としても安心することができました。

私は入社後3ヶ月の店舗研修を終えた後、江戸川一之江店で調剤とOTC両方の業務を経験し、入社3年目から管理薬剤師になりました。その後は店舗リーダーも任され、複数店舗を統括するように。そして入社5年目から、産休・育休を取得しました。産休・育休を取得後、正社員の管理薬剤師として新店舗のダイエー東大島店に復帰した半年後に、再び調剤リーダーになり、現在に至っています。
管理薬剤師は店舗の責任者であり、店舗における調剤の流れをつくる役割を担っています。特に私が復帰後に配属されたダイエー東大島店は新店舗でもあるため、イチから店舗づくりに挑むことになりました。全員がオープンニングスタッフという状況から適材適所の人材配置や業務プロセスを構築するのは大変でしたが、個人の希望を聞きながら全員にとって働きやすい環境を何とか形にできたと考えています。もちろん自分にとっても働きやすい環境になりました（笑）。

ウエルシア薬局では一部の薬局で24時間営業を行っています。実際にやってみて分かったのは、24時間営業にはたしかにお客さまのニーズがあるということです。また、医療現場の方に目を向けると在宅医療がメインになっていくという流れがあるため、夜間、薬局が閉まっているわけにはいかない、という背景もあります。
また、一般的な薬局で売っている医薬品や化粧品、トイレタリー商品以外に、加工食品やお酒などの商品も置いているのがウエルシア薬局の特長です。以前、私が勤務していた江戸川一之江店では野菜なども置いていました。これらに関しても、当初は「ニーズがあるのだろうか」と思いましたが、実際にやってみたことでお客さまのニーズがあることが分かってきました。すべての根底にあるのは「お客さまのため」という想いです。医療は、上からの目線であってはいけません。医療においても利便性はやはり重要であり、私たちはこれまでの薬局よりも、もっとお客さまに寄り添える存在になることをめざしています。

これからの時代、薬剤師は処方箋の通りに調剤して、お客さまに薬を渡すだけの仕事ではなくなります。まだ今は、薬局でアドバイスがもらえるとは思っていないお客さまも多いのですが、これからは処方箋がなくても来ていただいたり、雑談から入って仲良くなれるような関係性を築く必要があります。そのためには、薬剤師にも、お客さまと1人の人間として向き合う力が求められます。つまり、薬局のあり方が今までと変わっていくわけですが、ウエルシア薬局は業界トップクラスの企業として、新しい常識づくりを積極的にけん引しようとしています。お客さま第一を追求し、絶えず革新し続ける企業であるイオンの一員になったことで、その動きはより加速しているように感じられます。
また、私個人の夢としては、働く女性のお手本になることです。これから育休・産休を取得する人同士のママ会なども主催してみたいと考えています。改善したい制度などもあるので、育休・産休の経験者として、今よりもっと働きやすい職場環境をつくりたいです。